| 14.社員教育 |
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社員教育 企業研修のテーマで最も多いのは「自律」である。会社は自ら積極的に仕事をする社員を切望している。そんな社員が大勢いる組織はどうすれば作れるのか。 ■「人に仕事をやらせる」という考え方 新人教育から管理者教育まで、企業研修のテーマで最も多いのは「自律」である。このことは、会社の中にいかに自律していない社員が多いかということを端的に物語っている。 人は他人からプレッシャーをかけられた時よりも、自分で自分を駆り立てる時のほうが、はるかに大きな仕事をするものだ。その事実はだれもが知っている。だからこそ、企業は従業員に自律を求めるのだ。 ではなぜ、組織の中で人々は自律しないのだろうか。それはマネジメントの在り方や人事制度にも問題がある。 今まで何度も述べてきたことだが、管理されることで人がやる気を高めることはない。「管理は必要ない」と言っているのではない。決められたことをきっちりと成し遂げることは企業にとって極めて大切なことであり、その意味では組織には管理的側面が必要である。ただ、問題なのは、人々が本来持っている前向きな精神的エネルギーを管理によって引き出すことは難しいということなのだ。 人事制度にも問題がある。人事部門が用意してくれる制度はその殆どが、「人に仕事をやらせる」ということを念頭に作られたものだ。給料や昇格というアメを与えて仕事をやらせる。懲罰や叱責というムチを与えて仕事をやらせる。このような仕事以外の道具と使って動機付けすることを外的動機付けという。 ■「人は主体的に仕事をする」という考え方 自律した社員を増やためには、「人は主体的に仕事をする」という視点をベースに考えるべきだ。仕事自体にやりがいを感じるような動機付け、つまり内的動機付けについて考えなければならないのだ。 人が内的に動機付けされる、つまり人が活き活きと積極的に仕事をするようになるためのキーワードは、「有能感」、「自律的」、「関係性」だと言われている。 「有能感」とは、出来そうだ、頑張ればうまくゆく、どうすればよいか分かっている、貢献している、任されている、人より優れているといった感覚である。 従業員に有能感を持たせるには、従業員のレベルによって対応を変えなければならない。仕事のいろはも分かっていない新人に、「君に任せた、自分で考えろ、とにかく命がけで頑張れ!」と言っても、殆どの新人は混乱するばかりだ。それより、どうすればよいかを教え、簡単なことで実際に成功体験をさせたほうが仕事に対する意欲が出てくる。一方、ベテランの場合は、仕事を完全に任せ、それを達成してゆくことが有能感に繋がる。 「自律的」とは、自分で決められる、意思決定に参加している、思い通りにやっているといった感覚で、自由な意志と自己選択の感覚を持って自由に行動することである。研修などで、「今まで一番やりがいを感じた時は?」と受講生に聞くと、だいたい「任された時」という答えが返ってくる。任せられ、自分で仕事をコントロールしているという感覚が、仕事自体のやりがいに大きな影響を与えている。 「関係性」とは、自分が理解されている、関心を持たれている、期待されている、困った時は助けてくれるといった、上司や周りの人との良好な関係である。人は自分を理解してくれているとか、期待されているとかの感覚を持つ時、より熱心に活動するようになる。 仕事の楽しさは、何をやっているかより、誰とやっているかで決まるとよく言われる。それはこの関係性の要因である。 ■良好な信頼関係があるか 自ら積極的に働く社員を作るためにアメとムチはあまり機能しない。それよりも、従業員一人ひとりに温かな関心を寄せ、彼らが「有能である」との感覚を抱かせ、可能な限り自由に行動させることが大切であることが分かる。つまり、一人ひとりの従業員といかに良好な信頼関係を作れているかどうかが大切なのだ。
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