| 16.SWOT分析 |
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SWOT分析 事業戦略を策定する場合にSWOT分析が行われる。SWOT分析とはどのような手法であるか。そして、SWOT分析を中小企業が使う場合にどこに注意しなければならないかのを知ろう。 ■SWOT分析とは何か 経営学の本を開くと戦略策定の基本はSWOT分析だと書いてある。SWOTとはStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を並べたもので、自社の強みと弱み、市場におけるビジネスの機会と脅威を分析するということだ。 孫子の兵法「敵を知り己を知らば百戦危うからず」に通じる考え方だ。ただ、SWOT分析の場合、この敵の中には競争相手だけでなく市場や顧客も含まれる。戦略分析の基本である3Cという考え方も基本は同じである。3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競争相手)、Company(自社)の略で、市場の変化と競争相手の動きを知った上で、自社の強みを活かして打ち勝つ道を探そうという考えだ。 SWOT分析は、自社の強みと弱みを分析する際に焦点を当てなければならないのは「強み」である。戦略とは「勝つための特徴作り」であり、競争する場合には、自社の強みで勝負しなければ勝ち目はない。きめ細かい地域密着型の酒屋さんが大手のディスカウントストアと値段勝負をしても勝ち目はないのだ。 市場の機会と脅威を分析する場合に焦点を当てるべきは「機会」である。ビルメンテナンス業界において遠隔監視システムが急速に拡がりつつあるのに、その市場の変化に目を向けず、従来の駐在型の監視体制のサービス向上にのみエネルギーを使っていても将来はないということなのだ。 ■中小企業がSWOT分析をする際のポイント ここまでが一般的なSWOT分析の説明である。ところが中小企業でSWOT分析をやると、弱みと脅威が出てくるばかりで、強みと機会は殆ど出てこない。しかし、観点を変えれば弱みは強みに変わる。 私ごとで恐縮だが、私にはこれといった専門分野がない。私はこれを弱みだとばかり思っていた。しかし、中小企業の社長の右腕という仕事では、元技術者で、戦略マーケティング論も分かり、人事制度も作れ、資金繰りのために銀行交渉もできる人間は貴重な存在になる。視点を変える、立ち位置を変えることで、弱みが強みに変わるのだ。 また、人が新しい機会をがむしゃらに探しだそうとするのは、大きな脅威にさらされ追い込まれた時だ。強烈な脅威は人の目を機会に向けるために大切な要素なのだ。 中小企業でもSWOT分析を行う際に焦点を当てなければならないのは、やはり「機会」の抽出である。中小企業の最大の強みは動きの早さだ。「機会」さえ見つかれば中小企業の対応は早い。ビジネスの基本は、「良いものを、安く、早く」だ。その中でも、時代の流れの早い昨今は「スピード」が非常に重要なポイントになっている。 ■分析よりも人間の感性を高める では「機会」を抽出するにはどうすればよいか。それは先ず社長自身が顧客の所に足しげく通うことだ。「機会」は社長室やコンサルタントの頭の中にはない。「機会」は市場にしかないのだ。「機会」を探すには、市場に出て顧客のニーズを拾うしかない。 お客様の所に行って「御社のお役に立つために、当社の足らないことを教えて下さい。」「うちの商品やサービスをもっと使ってもらうためにはどんな所を改善したらいいでしょうか?」「競合他社の強みはどんな所なんでしょう?」と先ず聴くことだ。 ただ、本当に意味がある「機会」を探しだすには、お客様自身でさえ気づいていない「潜在ニーズ」、「市場の変化」を読み取る力が必要になる。それは頻繁に現場に足を運び、多くの人の話を聴き、声にならないお客様の声を肌で感じるしかない。つまり、感性の高さが問われる。それが出来るのは、本気になっている人、強烈な問題意識を持っている人である。つまり、それは社長自身なのだ。
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