| 18.CRM |
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CRM CRMとは、企業が商品やサービスを継続して購入してもらうために、お客様との関係を強化する経営手法のことを言う。では、中小企業のCRMはいかにあるべきか。 ■ITを活用する CRMとはCustomer Relationship Managementの略であり、いかに顧客との関係を上手くやっていくかという意味の経営用語である。ただ、CRMが使われるときは、ITの活用が一つのポイントとなる。 最近では企業に電話した際、最初に電話番号を聞かれることがよくある。我々のデータは全てその会社のコンピューターに入力されており、電話番号を入力しただけでコンピューター画面に電話をかけてきた人のデータが自動的に現れるようになっているのだ。 もし、ITが活用されていなかったら、「以前、いつごろご注文されましたか」などと聞かれ、過去の伝票をひっくり返すのを待つといったことになる。IT活用は顧客の利便性を高めてくれる。 書籍販売のAmazon.co.jpでは、本を注文すると「この本をご購入した方は、こんな本も買っておられます」ということで、類似の本の紹介をしてくれる。このサービスはあるテーマで本を探している人には極めて有効なサービスだ。 ■データの山から宝を掘り出す CRMに関連する言葉にデータ・マイニング(Data Mining)というのがある。マイニングとは「採鉱」という意味で、山から鉄鉱石など貴重な石を掘り出すように、膨大なデータの山から貴重な情報を掘り出すことをデータ・マイニングと言う。 売れ筋商品はどれか、どの年齢層がどのような商品を購入しているのか、地域毎の傾向はどうなのかなど、販売戦略・商品開発戦略上貴重な情報がデータを加工することで見えてくる。 最近では、数字情報だけでなく文字情報さえも分析できるようになってきた。ある大手のスーパーでは、全国の店長の店長日誌を分析し、販売戦略上のキーワードを探しだしたりしている。このような文字情報を分析する手法をテキスト・マイニングという。 テキスト、つまり文字情報を分析すればとても面白い結果が出てくる。例えば患者に「病院での一番の心配事は何ですか」というようなアンケートを大規模に行う場合、後から集計するために、出題者が事前に回答の選択肢を作っておかなければならない。しかし、これでは患者の真意が分からない場合がある。 自由記入欄に書いてある膨大な文字情報から最頻出単語を分析することにより、医療機関における患者の一番の心配事は「医師への謝礼の額」であることが分かったりする。 いずれにせよ、ITの進歩により、我々は膨大な顧客データを加工することにより、事業戦略に活用できるようになったのだ。 ■ITと人の心 ITは確かに有効だ。しかし、ITの有効性に頼りすぎると逆効果も生まれる。最近では個人の年賀状もITによって宛名書きも裏面のデザインも非常に簡単に出来るようになった。だから、同じ時間を使って、昔とは比べ物にならないほどたくさんの年賀状が作れる。 しかし、年賀状を受け取る側から見れば、年賀状で読む所は自筆で書き込まれたコメントの部分だけだ。コンピューターが一律に書き出している部分は殆ど読むことがない。 CRMはITを活用して顧客との関係を強化することであるが、ITを活用するが故に顧客との関係が薄れてしまう場合もある。 お客様は自分が特別に扱ってもらうことや手間をかけた対応に感動するのである。ITを活用し効率をあげ、多くの人に対応しようとする態度が、人の心を遠ざけてしまう。人間は、ITの効率性や先進性にではなく、自分の名前を覚えてもらっていたことや請求書に添えられた一言に心を動かされるのだ。 零細企業であれば、CRMにおけるIT活用はエクセルやアクセス程度のソフトで十分に対応可能だ。中小企業にとって大切なのは、ITを活用しながら、いかに個々のお客様の心をつかむかである。
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